▪️2016年5月13日 最大蛹

思ったより早期で変態し始めたインドアンタエウス達。
前回ご紹介した蛹より、もうちょっと大きい個体が出てきました。
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29.8g。

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顎短っ。

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なんとなくサイズにはいかなそうな重さです。
よく蛹で30gで85mmといいますけど、
オーバー方向にブレてくれないかなぁ(ー ー;)

▪️2016年8月中旬 羽化個体紹介

5月の下旬から6月上旬にかけて残りの大部分が羽化。
羽化後2ヶ月以上経過したので撮影&計測。

結論からいいますと最大は85mm。
親越えはできませんでしたが、
親個体と並ぶことはできたので個人的には大大大満足の結果です(⌒-⌒)V

ただ羽化後1~2週間程度で個体に触れないよう、
軽くノギスを当てた時は85mmオーバーが複数いたのですが、
体がしっかり固まってから測るとガッカリする位縮みますね。
平均2mm位。世の中そんなにあまくねーずら。

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↑ざっくりこんなイメージで上翅縮みますよね。
別に今更アンタエウスに限った話じゃないんですけど、アンテだと特に顕著な傾向がある気がします。
羽化後の尖ったお尻が丸みを帯びて立体的になっていく過程+乾燥縮み。

「オークションでアンテ落札して届くと表記より小ちゃい」って、
よく聞くあるあるだと思うんですけど、(一部界隈で有名な方もいるそうですが…)
 別に測り方がオカシイんじゃなくて単純に測る時期が早いのかもしれませんね。

ってことで以下個体紹介。
・サイズは工業用アナログノギスで標本測り。(前胸ガチ詰め、顎を開いた最大値)
・写真は全て真上からの標本ビュー。
・親♂は85mmのみですが、親♀は48mmと49mmの2系統あり。
・全体的に親と似た短歯ガッチリ系なので好みは別れるかも…

①♂85mm(親♀49mm)
2015年6月27日 ランバージャックオリジナルブナ1400cc手詰添加(以下LJブナ)
2015年10月9日 35.2g LJブナ1400cc手詰添加
2016年1月23日 39.2g LJブナ1400cc既製品
2016年5月13日 蛹29.8g
2016年6月8日   羽化

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最大個体。羽化後は少なくとも86mm、
もしかしたら87mm位あると思ったんですけどね^ ^
親と似て顎短目なのでサイズ狙いには不向きかもしれませんが、この個体は種親にして累代継続かな〜。
内歯が真上側(Z軸方向)に湾曲しているので、
俯瞰写真からは水かきの迫力は伝わりませんが、なかなかゴツイです。

②♂84mm(親♀48mm)
2015年4月3日  初齢 月夜野きのこ園エレメント800cc
2015年10月10日 36.0g LJブナ1400cc手詰添加
2016年1月23日 41.9g LJブナ1400cc既製品
2016年4月11日 蛹28.5g
2016年6月3日   羽化

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このラインでは珍しく幼虫時40gを超えた個体。
特段細い訳ではないんですが、
顎基部の張り出しが無いのでなんとなくヒョロッとした感じ。

③♂84mm(親♀48mm)
2015年4月3日  初齢 フォーテック G-POT850cc
2015年8月31日   37.2g LJブナ1400cc手詰添加
2015年11月13日 37.4g LJブナ1400cc手詰添加
2016年4月16日 蛹28.7g
2016年6月8日   羽化
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内歯が先まで太くて中々ゴツい個体。
体表面がもっと綺麗だったらな〜。

④♂83mm(親♀49mm)
2015年5月2日  採卵
2015年7月5日   2齢 3.1gフォーテック G-POT850cc
2015年11月10日  37.2g LJブナ1300cc手詰添加
2016年4月7日   蛹27.3g
2016年5月29日  羽化

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顎短・ケツデカでも別に構わないんですが、
張り出しがないとかっこ悪くなりますね。
 
⑤♂83mm
2016年5月23日  羽化 

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顎細いけどスラッと伸びてて美形。

⑥♂82.5mm(親♀49mm)
2015年4月3日  エレメント800cc
2015年10月10日  35.0g LJブナ1300cc手詰添加
2016年1月23日    36.8g LJブナ1300cc手詰添加
2016年4月8日      34.4g LJブナ1300cc手詰添加(シェンクリング蛹化ボトル使用後再利用)
2016年6月上旬  羽化
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兄弟の中では一番ツルツルの美形かなぁ。顎は相変わらず短いですが…。

⑦♂82mm(親♀49mm)
2015年6月27日 G-POT850cc
2015年10月10日  34.1g LJブナ1300cc手詰添加
2016年3月9日      38.2g LJブナ1400cc既製品
2016年5月29日    蛹27.9g
2016年6月20日  羽化
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顎先湾曲強めの若干中歯気味の個体。84mm位行くかなと思いましたが蛹体重の割には体調伸びず。

⑧♂82mm(親♀49mm)
2015年6月27日 G-POT850cc
2015年10月10日  35.6g LJブナ1300cc手詰添加
2016年3月9日      38.9g LJブナ1400cc既製品
2016年5月16日    蛹27.9g
2016年6月    羽化
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顎短のガッチリ個体。

⑨♂81.5mm(親♀49mm)
2015年6月27日 G-POT850cc
2015年10月10日  38.8g LJブナ1300cc手詰添加
2016年1月22日    42.8g LJブナ1400cc既製品
2016年4月12日    蛹26.5g
2016年6月2日    羽化 
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サイズはないけど張り出しも体表面もGOOD。

⑩♂81mm(親♀49mm)
2015年6月27日 G-POT850cc
2015年10月10日  37.9g LJブナ1300cc手詰添加
2016年1月5日   45.1g(表面近くに出てたので体重測っただけ)
2016年1月23日    39.6g LJブナ1400cc既製品
2016年4月11日    蛹26.2g
2016年6月1日    羽化 
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顎が横方向にも縦方向にも湾曲している個体。
体重測ったから縮んだっていうよりかは、
MAXで体重乗ってる期間がみんなそれぞれあるんだと思います。
そういう点で個人的にはアンテの最大体重って意味ないと思ってます。
瞬間最大の体重ってまずキープできないですもん。

①①♂79mm(親♀49mm)
2015年7月5日   G-POT850cc
2015年11月10日  30.6g LJブナ1300cc手詰添加
2016年3月9日   36.8g LJブナ1400cc既製品
2016年5月13日    蛹25.4g
2016年6月      羽化 
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プリケツ個体。

①②♂79mm(親♀49mm)
2015年6月27日   LJブナ1400cc
2015年11月8日    31.1g LJブナ1500cc手詰添加
2016年3月9日   37.0g LJブナ1400cc既製品
2016年5月29日    蛹25.4g
2016年6月19日 羽化
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ガッチリ個体。このくらいのサイズだと綺麗に羽化しやすいですね。

①③♂73mm(親♀49mm)
2015年7月5日   2齢G-POT850cc
2015年11月10日  29g LJブナ1300cc手詰添加(カサブタだらけ)
2016年5月13日    蛹19.9g
2016年6月18日  羽化
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幼虫時カサブタだらけだったんですか無事に羽化してくれました。
サイズは出なかったですけどこんなカンピンで羽化するもんだなとびっくり。 

以上!


アベレージは82.4mmでした。
(死んだ個体、病気の個体、1本孵し、800cc→800cc等の外れた飼育をした個体除く)


▪️以下飼育感想箇条書き。

・上の写真を見れば一目瞭然ですが血統モノのインラインでも色んな形の個体が出ます。
 アンテに限らずなんでもそうですけど国産オオよりかはバラける印象。(個体値がデカイ)
 アンテは4〜5頭の飼育じゃなくて10〜20頭は飼い込みたいところですね。
・低温管理すればまた違った結果になったかもしれませんが、全体的に顎が短い。
 次回はスラッとしたタイプの血統もやってみたいかな。 
・幼虫体重50gとかどうやったら乗るんですかね〜。
 ただ30g台後半あれば85mm迄はでるのはわかったので「キープ」が大事なのかなぁ、と。
・上級者の方達は蛹で35g程乗せて当たり前だそうですが、
 50gオーバーの幼虫で且つ縮みをミニマムにしないとダメなので流石に低温できないとキツいかな…
・蛹体重で27gあれば84mm迄のる事もあれば、81mm位になることも。
 横に取られるか、厚さに取られるかは温度と運かな〜。
・そもそも容器が狭いので次回はもうちょっと容量の大きなボトルで挑戦。

個体差があるっていうことは、
たくさん飼っても羽化個体を掘り出す瞬間の一頭一頭が楽しいってことなんですよね。

ほぼほぼ一年一化でも80mm程度なら難なく出ますので、
低温で尻込みしている方がいたら是非挑戦して欲しいですね(⌒-⌒)