青系ニジイロクワガタ飼育記。続き。


■2017年12月30日 青系×緑系アウトライン①の話 

2016年〜2017年の飼育において
青系♂×青系♀のインラインでは100%遺伝することがわかった
我が家の青系ニジイロクワガタ。

今まで「【青紋】という言葉が的確な表現だと思う」と述べてきた通り、

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このようにほぼ緑と青のみで構成された個体もいれば、
(一般的にイメージするブルーニジイロはこっちだと思います。)

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こんな感じでノーマル個体と呼べる体色に青紋が入る個体が多いのも事実です。
(上翅側縁)

そこで今回のブリードのペア選定では、
赤色部分の少ないブルー系個体の作出をめざして
青系♂緑系♀を掛け合わせた個体でアウトラインブリードをすることに。

■種親紹介【青系×緑系アウトライン①】

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種オスは♂41mmを使用。
【撮影環境 フラッシュ無し(室内蛍光灯下) ISO640 f/5.6 1/100】

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【撮影環境 フラッシュ無し(室内蛍光灯下) ISO500 f/5.6 1/100

赤色フロートも大きく確認できますが、
上翅においては赤色フロート部分以外の、
上翅側縁と上翅会合部はほぼ青紋で埋められてます。
(恐らく、この先もこの血統では頭部や前胸部分には青は乗ってこないと思います。)


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【撮影環境 フラッシュ無し(室内蛍光灯下) ISO500 f/5.6 1/100

特に上翅側縁部の青色は濃くなりすぎずかなり良い具合です。


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【撮影環境 フラッシュ無し(室内) ISO250 f/5.6 1/80

やや暗い画像ですが、空や他のモノの色の映り込みじゃないですよってことで、
赤系メスをすぐ隣に並べて撮影。

ーーー

続いてメス。
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♀36mm。【撮影環境 ストロボ(天井バウンス) ISO400 f8 1/60 】
2013年に購入したグリーン血統を元に
我が家で毎年緑系を選別して掛け合わせ続けている血統です。
このグリーン血統も2013年の購入時には「青色が混ざる個体も出る」という宣伝文句でしたが、
結局4代に渡るブリードではこの血統からブルー系と呼べる個体は出ませんでした。
上翅会合部末端や前胸側縁の窪み部分の青色については
緑系のブリードをしていると普通に出ますので全く珍しくありませんが、
おそらくその部分を指して「青色が混じる」ってコトだったのかなぁと。
ただグリーン血統としては素晴らしい血統です。


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裏側。
この個体も裏には一部青色入りますが、
裏側部分についても緑系個体の裏側の青は珍しくありませんので為念。
パプキンと一緒で裏の色に拘っちゃいけない感じですね。


このペアを12/28〜12/30に掛けて、
コバエシャッタータイニーで同居させ、

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初日の12/28に交尾を目視にて確認。

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12/30にコバエシャッター中サイズでメスのみで産卵セット。
(材2本、カブトマット固詰め)

今回緑系とのアウトラインにすることで、
次の世代で一時的に青紋が出ないことも予想されますが、
それでも次の次の世代を見据えて
赤色を消す為にやる価値のある組み合わせと思います。

根拠や確信はないですが、
血統作出元に直接伺ったお話から推定するに、(オスメス同時に青が揃った後はすぐに固定できるようになったという部分)
ホワイトアイのような「メンデルの法則」まんまの遺伝をすると仮定するならば、
次世代で今回のアウトラインで作出した♂(♀)個体に、
青系インライン♀(♂)を掛け直せば、その次の世代の内75%の個体で青紋個体が、
青緑アウト×青緑アウトのブリードでも25%が青紋個体が出るんじゃないかなぁと思っています。

…あくまで仮定です。
こればっかりはやってみないとわかりませんので実践あるのみですね。

■2018年1月7日 青系×赤系アウトライン 産卵セット

通っているショップさんのリクエストもあって、
青系♂×赤系♀のラインも作ってみました。
これも中々面白いかもしれません。

12/30〜1/7にかけて、前回の青系オスと
同じく我が家で2013年から赤系で選別している真っ赤なメスを同居。
緑味をなくして青と赤のみのツートンが出せたらなぁと思います。

■2018年2月21日 青系×緑系アウトライン① 割出し

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結果は幼虫20匹と2卵。
あまり数は多くありませんが無事に確保。
古めのメスを使用したこともあり既に死亡していて、2セット目はできませんでした。

■2018年3月24日 青系×赤系アウトライン 割出し

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こちらも幼虫23匹と6卵を無事に確保。

■2018年3月21日 青系×緑系アウトライン②&③ 産卵セット

青系♂×緑系♀のラインをもう2セット増やしました。

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アウトライン②
緑系♀34mm。(2/23〜3/2まで青♂と同居)

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裏。

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アウトライン③
こちらは36.5mm。(3/2〜3/21まで青♂と同居)

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裏。
どちらもグリーン系としては中々高いレベルの個体ですので次世代が楽しみです。
産卵セットはどちらも中プラケにカブトマット固詰めして材を2本入れたもの。

■2018年5月中旬 インライン3世代目羽化

昨年成虫での青系ニジイロ販売は行いましたが、
幼虫販売はしませんでした。

まだ遺伝に確信を持ってない段階で
販売するのは無責任かなという思いがあってのことでしたが、

今回も早期で羽化したインライン個体において、
無事に青紋の遺伝が確認できましたのでホッと一息しているところです。

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♀34mm。
わかりにくいかもしれませんが、上翅側縁部と会合部沿いに無事に青紋を確認。
【撮影環境 フラッシュ無し(室内蛍光灯下) ISO1000 f/6.3 1/80

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横からの方がわかりやすいですね。
【撮影環境 フラッシュ無し(室内蛍光灯下) ISO1250 f/6.3 1/80


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ちなみに、いわゆる「自然光」と呼ばれる条件(屋外)で撮るとこんな感じ。
より青く見えると思います。
尚、もう1メスでも青紋確認済です。
【撮影環境 屋外 ISO400 f/5.6 1/80

話はやや脱線しますが
「自然光」や「太陽光」と書くと
字面(ジヅラ)からイメージして、
無加工っぽい、本来の色が出るっぽいと思いがちですが、
実は一番誤魔化しが効くのが自然光下の撮影なんですよね。
(そもそも「自然光」ってカメラ齧ってる人の間でも結構曖昧な定義の謎の言葉なんですよね。)

大体どんな一眼レフの入門書でも
ポートレート撮影の鉄板で盛れるシチュエーションは
屋外の曇天下(いわゆるカブクワ界における「自然光」)とされているんですが、
それは空の色の映り込み含めて、
適度な光量で適度に影が潰れてボンヤリする、
誰でもなんとなく綺麗に撮れる撮影方だから。

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緑色のフロートが強烈に出ているグレードの高くない赤系個体も、

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屋外で撮ると赤一色に見えやすい。

空の映り込みの問題もあるので、
ホントは赤系よりも緑系〜青系が一番「盛り」効果が出やすいんですけどね。
特にニジイロは前方から角度をつけるとフロート部分が周囲の色に溶け込むので
余計一色に見えやすいんです。

コレ、約10年前のHP時代から言ってるんですけど
その個体の地の色をよく知りたいんだったら、
コンデジなら紙筒作ってフラッシュ炊いた方が一番よくわかると思います。

「角度によって見え方が異なる場合があります」
は正しいのですが、構造や色そのものが変わることはありません。

もっと言うと「無加工です」って言葉もあまり意味なくて、
今のコンデジやらスマホって、(デジイチのオート撮影含む)
既に撮影時の段階で背景やピント部分から自動で露出や明るさの調整がされちゃうんですよね。
コンデジやスマホ無加工の方がよっぽどいわゆる「加工」っぽくなっちゃう。
レタッチ(加工)=って「強調して色映えよく見せる」という手法以外にも、
「本来の色味で見せる」という側面もあるので、
なんとなくコレも加工という言葉の字面が一人歩きしてるような。

「肉眼での見え方(ここでは実際の見え方)」の表現って非常に難しいんですよね。
実際、肉眼だと「この部分がこういう色してて」なんてわからないですから。

相変わらずの脱線ブログで恐縮ですが、
とにかく今期も遺伝してくれて一安心。

ーーー

先日、同血統と思われる素晴らしい発色の青系個体のペアがヤフオクで71,000円、
小型のオス単品が70,000円という値段で落札されていました。

前回の記事でも注意喚起しましたが、
高値に便乗した幼虫詐欺等が流行ると予想されます。
(詐欺でなくとも幼虫での購入はリスクがあります)

2年前にブログで青系ニジイロクワガタを紹介した際、
あと3~4年でペア2000〜3000円になりそうな気もしますと綴りました。
流石に来年は難しいかもですが、再来年あたりにはかなり普及しそうな気もします。
分母が増えればいつか誰かがトンデモナイ個体を出すんじゃないかと、
可能性は広がるばかりでございます( ✌︎'ω')✌︎
 
数は多くありませんが、
インラインの幼虫が一通り羽化しましたらまた紹介したいと思います。