■ラフェルトノコギリクワガタ
Prosopocoilus lafertei

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産地:バヌアツ共和国 タンナ島
累代:CB
状態:幼虫5匹
購入価格:1,000円

レコードサイズ:
野外81.2mm
飼育82.4mm
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■2014年11月末 幼虫入手

HORN'Sさんより購入。
幼虫5匹で1,000円。ゲロ安です。

本来は大図鑑でも★★★★★の大珍品なんですけどね。
なんでも記載後70年採集されず、小型個体の標本でも17万円したんだとか。
【鈴木知之(2005)『外国産クワガタ・カブトムシ飼育大図鑑』より】

生き虫の初入荷はM生物研究所のM先生が採集した個体達で2000年。
この時の価格がペア10数万だったそうな。(この辺の話、別件で後述します)
私がネット見始めた頃はまだまだ珍品扱いでしたけど、
ビッダーズオークションやり始めた頃にはもう3,000〜4,000円になってた気がします。
丁度その辺でウォレスノコが某ショップに入ってきて、WILDペアが当時7~8万。
で、その後ハスタートと。
誰が言い出したか三大珍品ノコギリという訳でございます。

値段は関係なくてラフェルト、メッチャカッコいいんですけどね。
ノコギリなのに色虫。
サイズもでかい。
多分ノコギリTOP5入ってる。

①ギラファ
②コンフキウス
③マレーアスタコイデス
④ファブリースタカクワイ
④コルポラアル
⑥ラフェルト

あっ、入ってない…。
昔の書籍だとよく3本指とか5本指に入るとか紹介されてるんですけどね。
【福家武晃氏(2004)くわがたマガジン15号 ラフェルトノコギリクワガタの飼育~70年も採れなかったクワガタムシ~】


まぁ比喩ですから。
とにかくカッコいい種類です。


■2016年4月18日 メス羽化確認
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ヒラタケ菌糸の800ccボトルに投入してたんですけど、無事に羽化したのはメスのみ。
引っ張ろうとした訳でもないのに幼虫期間1年半。
菌糸でもマットでも飼育できるんですけど、
成長中に水分を引き込む性質があるのか、菌糸だと他種の泥食い種以上にビッチャビチャになりません?
幼虫期間長いのもあると思うんですけどね。

■2016年5月21日 ♂単品入手

Twitterでムエタリ博士より♂72mmを譲っていただきました。
あれだけ出回っていたのに欲しい時に限ってオークションに出てないんですよね。

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オオキバネノコギリクワガタの和名の通り、オレンジのエリトラが特徴的。
【池田晴夫(1994)『世界のクワガタムシ』より】

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ウッド調で素敵です。

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ノコギリっぽさ、ヒラタっぽさ、マルバネっぽさを兼ね備えてますよね。
いや〜、かっこいい。
ムエタリ博士、ありがとうございました。そういやこやつもM博士やな笑
元々CBだったのでクロスで次は晴れてCBF1と。

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ここで気になるのが本当にCBF1になるのかって話

というのもラフェルトノコギリについては
2000年の初入荷時に入ってきた数が1♀〜3♀しかいないという都市伝説がありまして。
この話の大元の出所は調べてもわからなかったんですけど、
私も昔どこかの個人HPに書いてあったのを見た気がします。雑誌書籍類は全て持ってるけど探しても記載見つからず。
私自身はWILDペアや♀を買った業者さんやブリーダーさんを複数知っているので、
「んなわけない」って思ってたんですけど結構コレ信じてる人多いんですよね(´-`)

ということで採集されてきた御大御本人にお聞きしたところ(2018年某インセクトフェア)
やっぱりそんなことはなくて♂もいたし、♀も10〜15♀は販売されたそうです。
昔のことなのでハッキリは覚えてないけどということでしたが。

一緒に国内に入ったグランディスネブトは3♀位だったかなぁと仰っていたので、
後に誰かが混同して広まったのかもしれないですね。
ちなみにグラネブ、「子孫をまだ累代して飼育してますよ」って伝えたら感慨深そうにされていたのがとても嬉しかったです(´-`)

…結局CBF1になるのかなんて誰にもわからないんですけどね。
現在のトレスノコギリ然り、(数が入ってても広く出回るラインと消えゆくラインがある訳で。)
モロタイ産プラティオドン然り。(ozさんのところ経由してないライン、もうゼロに近いんじゃないかな…)

まぁ一時期ピンクアイのラフェルトばかり出回ってた時期もありましたし、
血統の多様さはあまりないかなぁと思います。全部CBでいいんじゃないのと。
ちなみにピンクアイ初出は2008年の雑誌で紹介されてますね。【(2008)くわがたマガジン43号】

いっぱい脱線しましたが、とにもかくにも「飼育の力」って凄いなぁと。
いろんな種類で元を辿るとチンギスハンみたいな個体がいるの面白いですよね笑

■2016年6月27日 産卵セット
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メスの成熟を待って産卵セット。
コンテナに細材3本。マット固詰め。

オスは使用済個体ですが、
前妻との子は無事に孵化しているとのことで
無精卵が怖い中、実績がある♂の方が逆に嬉しいですよね。

■2016年9月7日 割出し

この日に割出しをしたらしい。
何匹産んだとかのデータ、纏めて紙箱に保管しているんですけど発掘するのがめんどくさい…

■2017年12月25日 産卵セット

またもや羽化したのは♀2匹(苦笑)
♀45mmと♀40mm。
正確にいうとチャマルみたいなミニオスも何匹か羽化してたんですけど、
しばらく見てない内に死んでました…。


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ということでまたムエタリ博士から♂70mmを頂いてしまいましたm(_ _)m
(マジで段々と少しずつ減ってきてますよね。トラグルスなんてホント見なくなったもんなぁ)

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♂70mm。
やっぱかっこいいっすよね〜。


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産卵セット。
1♂2♀で中プラケ。材1本。マット固詰め。


■2018年3月21日 割出し

セット翌日には卵見えてまして、
その後も狭い中プラケに2♀体制で、
産んではそこをまた♀が通って潰し、産んでは潰し〜をしてたんですけど、
重い腰を上げてやっと割出し。

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結果は35匹。
今度こそ立派なオスを羽化させて飼育記事を上げないとなってことで、
ネブト用で余った自作マット1500cc〜3200ccやら菌糸の800ccやらに投入。

■2018年9月15〜17日 ボトル交換

1500〜3200ccを1本食い終わったところで一部ボトル交換をした訳ですが、

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29.5gを筆頭に28.1g、25.3g、24.3gと中々良い具合。
BE-KUWA13号の初代レコード80.5mmの飼育コメントに、
最終エサ交換時の幼虫体重が26gとあるのでこれは結構期待できるかも。
でっかい幼虫は3200ccボトルへ。

■2019年3月7日 ボトル交換②

半年くらい余裕で引っ張れるでしょって思ってたんですけど、
ふと見るとボトル内の環境が劣悪に…。
他種でも実感してるんですけどクリア3200ccのボトル形状って詰め方工夫しないと、
長期で引っ張る場合は肩口から劣化してきちゃうんですよね。

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ということで期待の29.5gは26gにダイエットしてました。
幼虫も真っ黄色で結構最悪なタイミングだなぁと。

■2019年5月29日 続々と蛹化

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案の定前回交換後すぐに蛹室作ってしまいムダボトルに。
サイズはそうでもないけど、歯型はいい感じかも。

■2019年8月 羽化個体紹介

結果はっぴょーー!

 
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①♂78mm
2018年  3月21日 2齢♂ 自作マット1500cc
2018年  9月17日 24.3g 自作マット1500cc
2019年  5月29日 蛹16.4g
2019年  7月  5日 羽化78mm 

1500ccボトル2本で孵したのが結局最大個体に…。
1500ccだとキッチリ詰められて後半の詰め圧も逃げないから容量なくても持つんですよね。
この個体は前胸も一部オレンジ入ってて面白いなぁと。
ゴールドチェスト?ゴールドショルダー?

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②♂76.5mm
2018年  3月21日 2齢♂ 自作マット1500cc
2018年  9月17日 28.1g 自作マット3200cc
2019年  3月  7日 24.2g 自作マット3200cc(食いカス混ぜ)
2019年  6月  8日 蛹16.0g
2019年  6月16日 羽化76.5mm 

内歯がほぼ消滅しきっている個体。
昔裏ギネスをいっぱい持ってる神奈川のブリーダーさんが言ってましたけど、
ハスタートとかこの辺のノコギリは低温飼育でサイズが出てくると内歯消滅しきるみたいですね。
大図鑑では中歯型の内歯消滅が紹介されてますけど、その方曰くノコは消失型が完全大歯らしいです。
ただそこまでサイズは関係なく60mm台中盤、ある程度のサイズがあればツルッツル個体は出るようですね。

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③♂75mm
2018年  3月21日 2齢♂ 自作マット1500cc
2018年  9月17日 29.5g 自作マット3200cc
2019年  3月  7日 26.2g 自作マット3200cc(食いカス混ぜ)
2019年  6月  8日 蛹15.8g
2019年  6月19日 羽化75mm 
「たられば」なんてないんですけど、
タイミングよく交換してたら80mm超えただろうなあと思うと後悔の残る個体。

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④♂75mm
2018年  3月21日 2齢♂ 自作マット3200cc
2018年  9月17日 28.1g 自作マット3200cc
2019年  3月  7日 24.2g 自作マット3200cc(食いカス混ぜ)
2019年  6月  8日 蛹15.4g
2019年  7月上旬 羽化75mm 
贅沢に3200ccを3本使ってみた個体。終わり悪けりゃ無意味。

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⑤♂72.5mm
2019年  1月30日 蛹13.6g
2019年  3月  5日 羽化72.5mm 
菌糸(月夜野E800)で育てた個体。左だけ最大内歯出てますね。


オスはほぼ全ての個体が内歯消失気味ですね。多分温度だと思います。
2018年の春〜夏のみ25〜度(家庭の事情)、その後18~20度。
そして前胸の一部オレンジ色って私が知らんかっただけでもしかして仕様ですかね?

メスも複数羽化していて、メスはレコードオーバーが出てくれました。
申請中ですのでサイズと写真は出せませんが、上手くいけば紙面でお会いできるかも?
メスで大型が出ているのでエサ自体は(ネブト用の自作マットだけど)間違ってないかもしれません。

今期既に⑤の♂と複数のメスを掛けて幼虫が採れていまして、
累代本当に進んでるんか?って位の産みっぷりです。
あ、そういえば風の噂通り、やっぱり去年WILD入ってましたね。
その話もしようと思ったけど長くなるので割愛します…。


ということで次世代はオスもレコードオーバー目指して頑張りたいと思います。
また1年半と思うと中々気が進まないですが、反省点多々ですので多分やります。多分。