大型羽化が難しいとされているアラガールホソアカ。
1サイクル目は55.5mm。
2サイクル目は56mm。
の続きです。

■2019年6月10日 割出し

♂56mm、♂54.5mm×♀28.5mmの羽化ズレセット。

IMG_5086
結果は幼虫9頭。
少ないながらも雄雌3ヶ月の羽化ズレがあったことを考えると、
無事に次世代が採れただけでも一安心。
9頭だと1500ccボトルで1コンテナ分なのも収まり良い感じですしね。

採れた幼虫は自作マット1500ccへ。
前回飼育時は800cc→2000ccでの2本孵しだったのですが、
幼虫期間や餌喰い状況などを踏まえて
今回飼育よりアプローチを変えて1本孵しにすることにしました。


■2020年1月13日 蛹化確認

2019年の10月末〜12月末までブリードルームの引越しをしたのですが、
本種も環境変化の煽りを受けて変態を始めてしまったように思います。

IMG_0159
ただ試しに1オス掘り出して確認してみると、結構良い感じ。

IMG_0162
蛹体重6.02g。
親は蛹5.4gで56mmが羽化しているので、
親超えはできそうな感じです。

■2020年2月〜 3サイクル目羽化

IMG_7397
結論から言うと3サイクル目は58.5mmが最大でした。

以下個体紹介。

①♂58.5mm
IMG_7398
IMG_7399
①飼育データ
2019年  6月10日 2齢初期 自作マット1500cc
2020年  2月  8日? 羽化 58.5mm

前サイクルより2.5mmの伸び。
だいぶ大歯形に近づいてきた気がします。

②♂58mm
IMG_7401
IMG_7402
②飼育データ
2019年  6月10日 初齢 自作マット1500cc
2020年  1月13日 蛹化確認 6.02g
2020年  2月  8日 羽化 58mm

蛹時に紹介した個体。
58.5mmの個体より0.5mm小さいですが、
こちらの個体の方が大歯形寄りな気がします。

IMG_7403
おっ!スーパー大歯やんけっ!

と一瞬思ってしまったんですけど、
スーパー大歯の内歯突起は頭部側ではなく顎先側に出るので
この個体は内歯同士が近づきすぎてしまっただけのようです。 

③♂54mm
IMG_7405

③飼育データ
2019年  6月10日 自作マット1500cc
2020年  2月10日 羽化 54mm

これは明らかに大歯形とは呼べない見た目をしてますね。

④♂52.5mm
IMG_7404
④飼育データ
2019年  6月10日 初齢 自作マット1500cc
2020年  2月  8日? 羽化 52.5mm 

ここまで小さくなると頭楯の稜線も不明瞭。
オスは以上4匹のみ。
IMG_7338
あとの5匹はメスでした。 (30mm、29mm、28.5mm、28.5mm、28.5mm)
やっぱり9匹程度の飼育だと寂しいものがありますね。

ということで3サイクル目の最大個体は58.5mmでした。

BEーKUWAレコードの変遷が
初代 54.8mm(2005)
2代目57.2mm(2006)
3代目60.0mm(2007)
4代目62.2mm(2010)
5代目65.7mm(2015)

ということを考えると、やっと2代目レコードまで抜いたんですねぇ。
55.5mm→56mm→58.5mmと毎回自己ベストを地味に更新してる本種。
メスも前回最大は28.5mmだったのに対し今回最大30mmと1.5mmの更新。

…ガバガバ計算であと3サイクル位でレコード出ないかな(笑)

ということで続行です、ゾッコー。

■2020年6月8日 4サイクル目に向けた産卵セット

IMG_7791
自己飼育♂58.5mm(CBF4)に、
オークションにて購入した同産地メス26.5mm、26mm(CBF1)をトリオでセット。

ちなみに自己飼育メス達の方も、
Twitterにて即ブリオスを
AZRAELさん、(WF1♂45.3mm×WF1♀28.1mmからのCBF1♂51mm)
stagbeetlejapanさん(F5♂37mm×WF1♀28mmからのCBF1♂41mm)
よりお譲り頂き、メスに掛けて先んじてブリードしております。
他にも完全別系統で購入しているラインも複数あったり。
ですので4サイクル目は同時進行で複数系統ブリードしていて
厳密にいうと4.1、4.2サイクル目???みたいな訳わからんことになってます。


■2020年9月24日 割出し

割出しが遅れましたが割出結果は18匹。
そのうち5匹だけサイズ狙いに自作マット1500ccへ。
5匹しか投入していない理由はあまり期待していなかったから。
あんまりここで資源投入したくないなぁと。

①割出しが遅れて2齢後期〜3齢初期が多かった。
②最近は親メス系を重視している為(
親サイズ、餌慣れ)、
♂58.5mm×26.5mm、26mmが本命ラインではなかったからです。
26.5mmではサイズ的に小さく、またホールドさせた感じでメスの状態も微妙だった為。(所謂ヘロヘロキクロ)
要するにしっかりサイズを狙って飼育された個体ではないと判断した。
んで実際あんま数も産まなかったしね。



■2021年4月28日 蛹化確認

ブリードルームの奥の方に仕舞っていて久しぶりにボトルを確認すると蛹化していました。
引越し後に意識して新ブリードルームの特性把握に努めていたのもあって、
後半は「謎のデカくなりやすいゾーン」(=中々引っ張り出せないところ)に置いていました。

IMG_9894
データ取る為に蛹計るか〜なんて掘り出すと、

IMG_9895
ん??? ゴツくね??
結構 歯形
(シケイ) よくね???

IMG_9897
二つ掘り出して蛹体重6.96g、6.57g。
前回飼育の際の蛹が6.02g→58.5mmですのでまず親超えですね。しゃー!

■2021年5月中旬〜 羽化

5ボトル中、♂3♀1で羽化。
全部♂入れたつもりだったんですけど汗
1ボトルは食痕的に死んでるっぽいので掘ってもないです。


■2021年6月18日 撮影

羽化から1ヶ月程経ちましたので計測&撮影。
いや〜この1ヶ月長かった。

①♂60.7mm
IMG_9985
IMG_9986
①飼育データ
2020年  9月24日 2齢 自作マット1500cc(水分多め熟度浅め)
2021年  4月28日 蛹化確認6.96g
2021年  5月15日 羽化 60.7mm

IMG_9997
いや〜、やっと60mmの大台超えましたね。
MAX74mmの虫に対して60mmを大台と呼んでいいのかというのはありますけれども。

羽化直後にそっとノギスを当てた感じだと62mm前後かなと思ったんですが、
1ヶ月待ってからブログ記事にして良かったです( ̄▽ ̄A)
ちょっと色々語りたいけど先に個体紹介終わらせちゃいます。

②60mm
IMG_0007
IMG_0008
②飼育データ
2020年  9月24日 2齢 自作マット1500cc(水分多め)
2021年  4月28日 蛹化確認6.57g
2021年  5月21日 羽化 60mm

画像だとあまり伝わりにくいかもしれませんが、
①のオスとの差は0.7mm、でも迫力はかなり違います。

③♂54mm
IMG_9972
IMG_9973
③飼育データ
2020年  9月24日 2齢 自作マット1500cc(水分多め 熟度浅め)
2021年  4月27日 羽化 54mm

まぁこんなサイズも出ますよね。

④♀30.2mm
IMG_0019
IMG_0016
④飼育データ
2020年  9月24日 3齢 自作マット1500cc(水分多め)
2021年  4月28日 羽化確認 30.2mm

今回たまたまオスだと思ってたのがメスで、3齢で間違えるって何やらかしたんだろ
1500cc投入1本孵しになりましたけど
メスって何mm位までいくんですかねぇ。
 
アラガール♀って飼育すると大体28~29mm位だと思うんですけど、
メタリだとアベレージ29mmとかの飼育でも31〜32mmとか抜けたのがポンっと出たりするじゃないですか。
アラガールも決してメス小さくはないけども平均して集約する印象がありますねぇ。
…数やってないからわかんないですけど。
上手な人が飼育すればアラガール♀も33~34mmくらいはいくんでしょうか。





ということで、
IMG_0021
これ大歯型でいいっすよね?

IMG_9988 (1)
これ大歯型でいいっすよね!?

IMG_0022
これもう大歯型でいいっすよね!?
IMG_0002
これもう流石に大歯型でいいっすよね!?















ん〜〜〜、
でもやっぱスーパー大歯みたいですよねぇ。






生意気いうなよ。
僕は40ヶ月(と20ヶ月)以上アラガールに関わってきたんだぞ。
君は本物のアラガールを見たことがあるのかよ。
(スーパー大歯)
吉田賢治が言ったことには素直に耳を傾けて反省しろよ。
君に僕と同じことができるねか。
ところどころ略。リンクをクリックで久しぶりに原文見てみようねみんな。


って感じで戦ってるんですよね、私の中のリトルSINが。

なんとなく大歯羽化させてみたいなぁくらいの気持ちで飼育しながら、
サイクル毎に少しずつ大きくなってく喜びを感じつつ、
うなぎのタレ累代で遠回りしながらも2016年から早5年。
正直 当初は大歯型なんて羽化させることができると思ってなかったんですけどね。

「デケェの見たかったらコーカサスみたいに野外品買えばいいじゃん」
的な意識もどこかにありましたし。
でもコロナ禍でフィリピン便こなくなっちゃいましたしねぇ。 

コロナの話、ブログでしたくないし、
実は私Twitter等でも極力話題に出さないようにしているんですけど、
やっぱコロナっていろんなこと変えちゃって、
単純な入荷の有無だけではなくまさかこういった飼育意識にも影響でるとはなぁと。 
 

あとちょっと細かい話をすると、
私のイメージする大歯型ってもっと顎周りとかがドス黒い色なんですよね。
顎の形もゴツゴツした六角形で。
これで大歯って言っていいんかなぁという疑問もありまして。

採集でもそうですけど、
58mm採った後に56mm見るとやっぱ小さくて、
60mm採ると58mmも小さくなるアレですアレ。 

あとアラガールに関しては
BE-KUWAレコード採れるとは思ってはないんですけど、

初代 54.8mm(2005)
2代目57.2mm(2006)
3代目60.0mm(2007)
ーーーーーーーーー←ココ
4代目62.2mm(2010)
5代目65.7mm(2015) 


までやっと来た訳なんで。
55.5→56→58.5→60.7と来たら
ガバガバ数的推理的には63位じゃないすか。
せめて62.2mmは出して「10年遅れ」くらいにはなりたいなぁと。
幸せガバガバ計算で2mmずつ伸びていければ、
次の5サイクル目には4代目レコード超えいけるはずなんですよね。
でもこれ10サイクル目でも野外最大に届かないのホント野外最大恐ろしいな。王貞治かよ。

まぁどこかで必ず停滞するとは思いますし、
停滞したからすぐに辞めるのも違うと思うんですけど、
少なくとも伸びてるうちはやめられないですよね。

こんなこと書きつつ、
実は既に別系統で5サイクル目に入って久しいんですけども。
そっちは投入時期や改善点等、
やりたいと思った飼育を今のところできているので
順調にいけばまた自己ベスト更新できると思います。 
そのサイクルの検証が終わったらいつもの「自分用飼育メモ」的なのをツラツラ書きたいなぁと。

ということで今後も飼育継続していきたいと思います。
ルマウィとかエラフスホソアカ とかマレーアスタコもそうなんですけど、
最近こういう種類が面白いんですよね〜。