前回66mmが羽化して「割といいじゃん!」なんて喜んでたマレーアスタコ。続き。
■2018年9月19日 リベンジスタート
前回は市販マットの混合800cc一本孵しで66mmでしたが、
文句無しの大歯形が見たくて再飼育。
WF1♂68.5mm×WF2♀27.5mmでスタート。
WF1♂68.5mm。
モンスターさん入荷のWDからのWF1だそうです。
このサイズだと湾曲もなく大歯形とは言い難いといった感じですかね。
即ブリのオスが欲しくてヤフオクで即ブリペアを買ったんですけど、
オイオイオイオイ届いてビックリ、
既に死相(シミ)出ちゃってるけど大丈夫なんでしょーか。ギリ大丈夫でした。
メスはビートルライフサポートプラスさん入荷のWILDからの自家繁殖WF2です。
あまり採れすぎても困るので小プラケにマットのみという手抜きセット。
■2018年11月26日 割り出し
幼虫12匹と卵4個。手抜いたら本当に採れんかった汗
採れた幼虫は自作マット800ccへ12頭投入。
■2019年5月10日 ボトル交換
前回は800ccでの1本孵しでの飼育だったこともあり、
今回は800cc→1800ccへの2本孵しをしてみることにしました。
なんと12頭中♂は2匹しかおらず。
16.3g、15.8g。
■2019年7月17日 蛹化確認
5月に交換して7月に蛹が出てきてしまう大チョンボ。
交換してソッコーで蛹室を作ってしまったようです…。
蛹体重は9.28gと9.74gでした。
歯形も良さそうだし70mmは余裕で超えてくれそうです。
■2019年8月上旬 羽化
9.74gの蛹が羽化。72.5mmでした。
9.28gの方の蛹は死亡。(残念)
ほぇ〜カッコイイじゃん。
祝 大歯形。
サイズは客観的に自慢できるような大したサイズではないと思うのですが、満足度高し。
最大内歯のところで外に折れる大顎、最高。
■飼育データ 1匹分だけど。あと一応死んじゃった方のも…
①♂72.5mm
2018年11月26日 初齢 自作マット800cc
2019年 5月10日 16.3g 自作マット1800cc
2019年 7月17日 蛹9.74g
2019年 8月上旬羽化 72.5mm
②♂?mm
2018年11月26日 初齢 自作マット800cc
2019年 5月10日 15.8g 自作マット1800cc
2019年 7月17日 蛹9.28g
死亡
立派な個体が羽化してくれて嬉しいんですが、
ボトル交換のショックを与えずに上手くいったらどうなるんだろう?
ということで再々リベンジしたいと思います。
■2020年6月下旬 リベンジのリベンジスタート (WILD購入)
ランバージャックさん通販で購入。
河川敷でヒラタクワガタ採ってたんですけど、
休憩中にTwitter開いたらめちゃくちゃ安かったのでその場で電話掛けちゃいました。
Sサイズの成虫ペアとメス単品2匹の1♂3♀で7,700円也。(3,300円+2,200円×2)
コロナ禍なんで高くなるかなぁと思ったんですけど、
拍子抜けするくらい安かったですね。
この年はドルクスグッズさんのWDディディエールとかもめちゃくちゃ安かった。
■2020年7月7日 産卵セット
採集が忙しくて買ってから2週間位放置しちゃったんですが産卵セット。
①WD♀32mm
②WD♀30mm
③WD♀
④WD♂と飼育品♀
4系統もできちゃうじゃん!
ってな感じで産卵セット組みまくったんですけどね。
この後死ぬ程産んで地獄をみましたよえぇ。
■2020年9月28日 割り出し【WD♀30mm A-LINE】
幼虫60匹。
■2020年10月13日 割り出し【WD♀32mm B-LINE】
幼虫58匹+15卵(笑)
飼育品メスとのCBF1ラインも1セットで87匹産んだので3LINEで200以上採れました。
調子に乗って手元の飼育品メスに掛けまくったのでトータルは数えたくないですね…。
■幼虫飼育
前回の飼育データ(800cc→1800cc)をもとに幼虫期間と喰い方は把握しましたので、
今回は考えがあって
敢えての1500cc1本孵しを前提にマット作成、ボトル投入をおこないました。
(前回より少し温度を下げてもう2−3ヶ月延ばした1年弱の幼虫期間を想定)
食わせ方の問題ですがおそらく1500cc1本で充分な筈です。
■2021年8月〜 蛹
幼虫期間狙い通り、
蛹を見た時点で割と今回はでかいなぁと思っていたんですが結果はいかに。
画像は顎先の位置が前回と全然違ったのでパシャリ。
撮影角度と画角(焦点距離)の問題でそうは見えないんですけど顎の方がケツより出てます。
■2021年8月〜 羽化結果
羽化した順番に代表個体を紹介。
♂①74.5mm【B-LINE】
2020年10月13日 2齢中期 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月15日頃 羽化
う〜ん、めっちゃカッコイイ。
顎先側と顎基部の二回湾曲での六角形をベースに、
最大内歯のところで逆(外側)に折れるのが最高です。
---
♂②74mm 【B-LINE】
2020年10月13日 2齢中期 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月 8日頃 羽化
カッコいいんですけど
少し物足りなく感じるのは顎が伸びてないので
相対的にケツがデカく見えるからだと思います。
---
♂③79mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月21日 蛹■g
2021年 9月17日 羽化
最大個体。
顎は直線的でフォルニシみたいな印象。
---
♂④77.3mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月21日 蛹■g
2021年10月 6日 羽化
顎ほっそ!
顎の伸びはピカイチでえげつない位顎伸びてます。
♂⑤76mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月28日 蛹■g
2021年10月 9日 羽化
この個体もケツデカめなんですけど、
歯形としては「完全大歯」に近いのかもしれません。
右顎は小内歯消滅してます。
---
♂⑥76mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 9月22日 蛹■g
2021年10月29日 羽化
内歯の位置は一番上がってる個体。
---
以上!
79mm
77.3mm
76mm
76mm
74.5mm
74mm
ということで
最大は79mmでした。
他に外した個体(上手く分解して食えずに1本孵しにハマらなかった個体)は
68mmとか中央値から外れた小型も2匹ほど出ました。
というか無判別一本孵しの宿命なんですけどメスが出まくるんですよねぇ。
あと飼育のヒント探しにプリカでも要素要素を変えて試したんですけど、
こういう種類はちょっと舐めた飼育をすると本当に大きくならないですね。
飼育レコードの変遷を見てみると、
①2006年71.4mm
②2007年74.6mm
③2014年77.1mm
④2015年77.6mm
⑤2016年79.1mm
⑥2017年82.4mm(現レコード)
ですので先代レコード位までのサイズにはなってくれましたが、
5年早く出したかったですね。
野外品で毎年入荷しショップに並ぶ個体のMAXが、
75〜77mmくらいですので予約なしで買える個体のMAXね
そのサイズが簡単に複数作出できるっていうのは「飼育」の良さだなぁと。
水分調整はあるものの無交換で投入から1年待つだけで75mmUP連発してくれるので
めちゃくちゃ満足度高かったです。
ただ今回の飼育結果については「ハマった結果」であってあまりお勧めはしません。
1本で孵そうとすれば即ち大型が出るわけではないので悪しからず…。
文句が来ても怖いので。
再現性という意味で市販品でパッと思いつくのライトやEX、生オガの1本孵しですけど、
それだと幼虫の成長が追いつかなくて1500ccじゃ足りなくなってしまい、
後半に縮んで大きくできないんじゃないかな。
もっと言えば
野外超えの85mmUP、90mmUPを目指すのであれば
ハッキリ言って間違った飼育方法だと思います。
蛹体重のデータから考察するに同じ体重でも3mm前後は平気で誤差ってきますし、
これはノコギリなんでスタイルの問題もありますが、
後述する「余力」の問題と考えてます。
ただおそらくハマれば
現レコード82.4mmなら
ギリギリ射程に入る飼育方法ではあるとも思います。
次回は
全く同じ飼育方法で数撃っていくグループと、
もう一工夫したグループ、
三週くらい回ってやっぱ2本で孵すわってグループで攻めたいですかねぇ。
脱線すると「余力」については、
ネブトに始まりここ数年色んな種類で実感していて
特にボルネオキクロや、ルマウィ、エラフス、カルコソマ、
この辺で見えてきたのが「余力」という考え方だなと。
言語化して説明するのには
ブログよりもyoutubeかなんかでグダグダ脱線しながら
色んな例示をして喋った方が良いんだと思いますがちょっと触れておきます。
以下推考なしで頭に浮かんだこと垂れ流し。長文注意
野外最大と飼育最大が離れている種類に多いんですけどでもアラガール違うか。
幼虫飼育で取り返しのつく種類と取り返しのつかない種類いるじゃないですか。
挽回できない種類というか。
もう少し言い換えると「体重が乗る=サイズに出るとは限らない種類」
ざっくり「デカくなれば必ず大歯形になる種類」は置いておいてそれ以外。
「還元力」ともニアリーイコールな考え方です。
ちょっと私の言う余力とは微妙に違うのでニアリー止まり。
本種については最大幼虫体重→蛹への還元率は良くて55%、
超理想のMAXで60%程度と思われます。
オオクワガタのように30gちょいいけば22〜24gの蛹になるわけではないんです。(73%〜80%)
幼虫で18gあっても10g位の蛹にしかなれません。
ただそこが50%なのか55%なのかで蛹の重さが変わってくる上に、
そこから伸びた部分の1〜2gの重さが超重要で、
歯形が変わるわ、
スタイルが変わるわで
重量の差以上にサイズに大きな影響を及ぼすんですよね。
幼虫体重→蛹体重の還元と、蛹体重→成虫体長の還元で二重振り子になっているってこと。
注意したいのは確認最大幼虫体重と本当のMAXには乖離があるということですが。
ゴルフでいうとミート率。
ヘッドスピード上げるよりミート率あげた方が遥かに楽に距離稼げる的な。
その余力を残すために、
逆にその余力を削ってしまっているのはなんなのか。
「身になる重さを増やせ」ってのがまず最初にくる一般論だと思います。
温度下げて幼虫期間伸ばして、
糞袋率を下げてケツ先ギリギリまで脂肪の幼虫作ろうよと。
ただ先日のデキピエンスの記事でも触れましたけど、
飼育温度を冷やすことは大前提で重要だけども
そこが全てではなくて。
飼育温度はある程度冷さなきゃ話にならないし、幼虫体重も乗ってた方が良いに決まってるんだけどね。
みなさんボルネオキクロをワインセラー入れて思った通りになりましたか?って話というか。
1本孵しって単に交換のストレスが無いということだけがアドなのではないし、
言語化説明しづらい「環境コントロール」も余力の考え方で説明つくと思ってるんですよね。
還元力的な側面の話だけじゃなくて。
羽化だけで一杯一杯になる個体いるじゃないですか。
メス羽化できるけどオス羽化できません的な。
健康な個体というか。
…
う〜ん、死ぬほど長くなりそうなのでやめます。
こういうのって説明する側と聞き手に温度差がありそうで嫌で。
求められてないのに何語っちゃってんの的な。
多分ディティールの違いはあれども、
みんな最終的にこの辺を意識した飼育になるんじゃないかなって話でした。
よくヤフオクなどでコツはなんですかって質問を受けるんですけど、
短く上手く説明できないのでどこかでまとめておきたかったんですけどね。
何度で飼育して〜、どんな餌使って〜、何ヶ月で交換して〜とかいう
杓子定規な話じゃないので、
多分安易にそういう質問をする方に求められている返しではないんです。
そこは充分わかっています。
「ん〜、余力っすね」とか言うと意地悪な言い方されてると思われてそうで怖いんですが、
マジで一言で余力なんです。
脱線しながら伝わるように書きましたけどわかる方だけわかってもらえれば。
わかるよ〜わかるよカイジくんって言ってくれる人が数人いればいいんです。
と思ったらライブドアブログに素晴らしい機能を見つけたので最後に書きます。
ーーー
お話戻ってアスタコの話。
■メスの話
オスが85UPするのにメスちっさいですよね〜。
オスの体長だけで並べるのは乱暴ですが、
ファブリース、ウォレス、コルポラアル♀こんなに小さくないですもんね。
VIPにしたところで33〜34mmで羽化してきちゃう。
最近測ってもないけど35mmUPするんだろうか。
メスレコード未登録種ですのでみなさん是非。
---
■かっこいいよねって話
カサゴ並の2頭身を下回る頭のデカさ。(♂77.3mm)
かっこいい。
垂直方向にも複雑に湾曲してくる顎、かっこいい。(♂77.3mm)
内歯のバリエーション、良き。
鬼みたいな眉間、良き。
85UP見てみたいですよね。
野外品見ててもなんか75mmあたりでもう、
「ここから上の形あるんかな」って感じなんですよね。
90mmは知らんですけど85mmの形ってどんなんなんかなぁと。
単純に各部が相似でデカくなるだけなのか、エッグい顎になるのか。
過去のレコード寸評では既に
力を入れて飼育している飼育者も多いとのことですが、まぁ実際そうだと思いますが
もっと飼育者増えたら誰かがボコっと出さないですかねぇ。
ということで飼育継続していきたいと思います。
まず現レコードに追いつくところからなのですが、
ノコギリなんで歯形スタイルだけでも2mm位は稼げると思うんですけど、
82.4mmってめちゃくちゃデカイよなぁ〜。
現レコードって頭ひとつ抜けてるんですよね。
毎年更新されてた勢いも止まってますし。
そしてこのサイズの虫の3mmの差って惜しくもなんともないという残酷な現実。
しかも83mm出さないと更新できない訳で。
ただかっこよさもそうですけど、
飼育していて面白いパズルみたいな種類だと思うんですよね。
ほんとわからないことだらけ。
3年前の自分の飼育記読んでても説教かましたい位なので、
また数年後に読んだら恥ずかしいんだろうな〜、
いや成長という意味ではそうなってて欲しいんだけども。
ということでマレーアスタコイデス、良きですぞ。
ミズヌマイって呼び方抵抗あるんだよなぁ〜
最後に自分用 次回改善点とデータ詳細。
先述した理由で初の試みですがプライベート機能使っていきたいと思います。あと先ほどの余力の話の続き。
※今のとこ新規パス配布考えてません。問い合わせご遠慮くださいm(_ _)m
■2018年9月19日 リベンジスタート
前回は市販マットの混合800cc一本孵しで66mmでしたが、
文句無しの大歯形が見たくて再飼育。
WF1♂68.5mm×WF2♀27.5mmでスタート。
WF1♂68.5mm。
モンスターさん入荷のWDからのWF1だそうです。
このサイズだと湾曲もなく大歯形とは言い難いといった感じですかね。
即ブリのオスが欲しくてヤフオクで即ブリペアを買ったんですけど、
オイオイオイオイ届いてビックリ、
既に死相(シミ)出ちゃってるけど大丈夫なんでしょーか。ギリ大丈夫でした。
メスはビートルライフサポートプラスさん入荷のWILDからの自家繁殖WF2です。
あまり採れすぎても困るので小プラケにマットのみという手抜きセット。
■2018年11月26日 割り出し
幼虫12匹と卵4個。手抜いたら本当に採れんかった汗
採れた幼虫は自作マット800ccへ12頭投入。
■2019年5月10日 ボトル交換
前回は800ccでの1本孵しでの飼育だったこともあり、
今回は800cc→1800ccへの2本孵しをしてみることにしました。
なんと12頭中♂は2匹しかおらず。
16.3g、15.8g。
■2019年7月17日 蛹化確認
5月に交換して7月に蛹が出てきてしまう大チョンボ。
交換してソッコーで蛹室を作ってしまったようです…。
蛹体重は9.28gと9.74gでした。
歯形も良さそうだし70mmは余裕で超えてくれそうです。
■2019年8月上旬 羽化
9.74gの蛹が羽化。72.5mmでした。
9.28gの方の蛹は死亡。(残念)
ほぇ〜カッコイイじゃん。
祝 大歯形。
サイズは客観的に自慢できるような大したサイズではないと思うのですが、満足度高し。
最大内歯のところで外に折れる大顎、最高。
■飼育データ 1匹分だけど。あと一応死んじゃった方のも…
①♂72.5mm
2018年11月26日 初齢 自作マット800cc
2019年 5月10日 16.3g 自作マット1800cc
2019年 7月17日 蛹9.74g
2019年 8月上旬羽化 72.5mm
②♂?mm
2018年11月26日 初齢 自作マット800cc
2019年 5月10日 15.8g 自作マット1800cc
2019年 7月17日 蛹9.28g
死亡
立派な個体が羽化してくれて嬉しいんですが、
ボトル交換のショックを与えずに上手くいったらどうなるんだろう?
ということで再々リベンジしたいと思います。
■2020年6月下旬 リベンジのリベンジスタート (WILD購入)
ランバージャックさん通販で購入。
河川敷でヒラタクワガタ採ってたんですけど、
休憩中にTwitter開いたらめちゃくちゃ安かったのでその場で電話掛けちゃいました。
Sサイズの成虫ペアとメス単品2匹の1♂3♀で7,700円也。(3,300円+2,200円×2)
コロナ禍なんで高くなるかなぁと思ったんですけど、
拍子抜けするくらい安かったですね。
この年はドルクスグッズさんのWDディディエールとかもめちゃくちゃ安かった。
■2020年7月7日 産卵セット
採集が
①WD♀32mm
②WD♀30mm
③WD♀
④WD♂と飼育品♀
4系統もできちゃうじゃん!
ってな感じで産卵セット組みまくったんですけどね。
この後死ぬ程産んで地獄をみましたよえぇ。
■2020年9月28日 割り出し【WD♀30mm A-LINE】
幼虫60匹。
■2020年10月13日 割り出し【WD♀32mm B-LINE】
幼虫58匹+15卵(笑)
飼育品メスとのCBF1ラインも1セットで87匹産んだので3LINEで200以上採れました。
調子に乗って手元の飼育品メスに掛けまくったのでトータルは数えたくないですね…。
■幼虫飼育
前回の飼育データ(800cc→1800cc)をもとに幼虫期間と喰い方は把握しましたので、
今回は考えがあって
敢えての1500cc1本孵しを前提にマット作成、ボトル投入をおこないました。
(前回より少し温度を下げてもう2−3ヶ月延ばした1年弱の幼虫期間を想定)
食わせ方の問題ですがおそらく1500cc1本で充分な筈です。
■2021年8月〜 蛹
幼虫期間狙い通り、
蛹を見た時点で割と今回はでかいなぁと思っていたんですが結果はいかに。
画像は顎先の位置が前回と全然違ったのでパシャリ。
撮影角度と画角(焦点距離)の問題でそうは見えないんですけど顎の方がケツより出てます。
■2021年8月〜 羽化結果
羽化した順番に代表個体を紹介。
♂①74.5mm【B-LINE】
2020年10月13日 2齢中期 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月15日頃 羽化
う〜ん、めっちゃカッコイイ。
顎先側と顎基部の二回湾曲での六角形をベースに、
最大内歯のところで逆(外側)に折れるのが最高です。
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♂②74mm 【B-LINE】
2020年10月13日 2齢中期 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月 8日頃 羽化
カッコいいんですけど
少し物足りなく感じるのは顎が伸びてないので
相対的にケツがデカく見えるからだと思います。
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♂③79mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月21日 蛹■g
2021年 9月17日 羽化
最大個体。
顎は直線的でフォルニシみたいな印象。
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♂④77.3mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月21日 蛹■g
2021年10月 6日 羽化
顎ほっそ!
顎の伸びはピカイチでえげつない位顎伸びてます。
♂⑤76mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 8月28日 蛹■g
2021年10月 9日 羽化
この個体もケツデカめなんですけど、
歯形としては「完全大歯」に近いのかもしれません。
右顎は小内歯消滅してます。
---
♂⑥76mm 【A-LINE】
2020年 9月28日 初齢 自作マット1500cc 水分多め
2021年 9月22日 蛹■g
2021年10月29日 羽化
内歯の位置は一番上がってる個体。
---
以上!
79mm
77.3mm
76mm
76mm
74.5mm
74mm
ということで
最大は79mmでした。
他に外した個体(上手く分解して食えずに1本孵しにハマらなかった個体)は
68mmとか中央値から外れた小型も2匹ほど出ました。
というか無判別一本孵しの宿命なんですけどメスが出まくるんですよねぇ。
あと飼育のヒント探しにプリカでも要素要素を変えて試したんですけど、
こういう種類はちょっと舐めた飼育をすると本当に大きくならないですね。
飼育レコードの変遷を見てみると、
①2006年71.4mm
②2007年74.6mm
③2014年77.1mm
④2015年77.6mm
⑤2016年79.1mm
⑥2017年82.4mm(現レコード)
ですので先代レコード位までのサイズにはなってくれましたが、
5年早く出したかったですね。
野外品で毎年入荷しショップに並ぶ個体のMAXが、
75〜77mmくらいですので予約なしで買える個体のMAXね
そのサイズが簡単に複数作出できるっていうのは「飼育」の良さだなぁと。
水分調整はあるものの無交換で投入から1年待つだけで75mmUP連発してくれるので
めちゃくちゃ満足度高かったです。
ただ今回の飼育結果については「ハマった結果」であってあまりお勧めはしません。
1本で孵そうとすれば即ち大型が出るわけではないので悪しからず…。
文句が来ても怖いので。
再現性という意味で市販品でパッと思いつくのライトやEX、生オガの1本孵しですけど、
それだと幼虫の成長が追いつかなくて1500ccじゃ足りなくなってしまい、
後半に縮んで大きくできないんじゃないかな。
もっと言えば
野外超えの85mmUP、90mmUPを目指すのであれば
ハッキリ言って間違った飼育方法だと思います。
蛹体重のデータから考察するに同じ体重でも3mm前後は平気で誤差ってきますし、
これはノコギリなんでスタイルの問題もありますが、
後述する「余力」の問題と考えてます。
ただおそらくハマれば
現レコード82.4mmなら
ギリギリ射程に入る飼育方法ではあるとも思います。
次回は
全く同じ飼育方法で数撃っていくグループと、
もう一工夫したグループ、
三週くらい回ってやっぱ2本で孵すわってグループで攻めたいですかねぇ。
脱線すると「余力」については、
ネブトに始まりここ数年色んな種類で実感していて
特にボルネオキクロや、ルマウィ、エラフス、カルコソマ、
この辺で見えてきたのが「余力」という考え方だなと。
言語化して説明するのには
ブログよりもyoutubeかなんかでグダグダ脱線しながら
色んな例示をして喋った方が良いんだと思いますがちょっと触れておきます。
以下推考なしで頭に浮かんだこと垂れ流し。長文注意
野外最大と飼育最大が離れている種類に多いんですけどでもアラガール違うか。
幼虫飼育で取り返しのつく種類と取り返しのつかない種類いるじゃないですか。
挽回できない種類というか。
もう少し言い換えると「体重が乗る=サイズに出るとは限らない種類」
ざっくり「デカくなれば必ず大歯形になる種類」は置いておいてそれ以外。
「還元力」ともニアリーイコールな考え方です。
ちょっと私の言う余力とは微妙に違うのでニアリー止まり。
本種については最大幼虫体重→蛹への還元率は良くて55%、
超理想のMAXで60%程度と思われます。
オオクワガタのように30gちょいいけば22〜24gの蛹になるわけではないんです。(73%〜80%)
幼虫で18gあっても10g位の蛹にしかなれません。
ただそこが50%なのか55%なのかで蛹の重さが変わってくる上に、
そこから伸びた部分の1〜2gの重さが超重要で、
歯形が変わるわ、
スタイルが変わるわで
重量の差以上にサイズに大きな影響を及ぼすんですよね。
幼虫体重→蛹体重の還元と、蛹体重→成虫体長の還元で二重振り子になっているってこと。
注意したいのは確認最大幼虫体重と本当のMAXには乖離があるということですが。
ゴルフでいうとミート率。
ヘッドスピード上げるよりミート率あげた方が遥かに楽に距離稼げる的な。
その余力を残すために、
逆にその余力を削ってしまっているのはなんなのか。
「身になる重さを増やせ」ってのがまず最初にくる一般論だと思います。
温度下げて幼虫期間伸ばして、
糞袋率を下げてケツ先ギリギリまで脂肪の幼虫作ろうよと。
ただ先日のデキピエンスの記事でも触れましたけど、
飼育温度を冷やすことは大前提で重要だけども
そこが全てではなくて。
飼育温度はある程度冷さなきゃ話にならないし、幼虫体重も乗ってた方が良いに決まってるんだけどね。
みなさんボルネオキクロをワインセラー入れて思った通りになりましたか?って話というか。
1本孵しって単に交換のストレスが無いということだけがアドなのではないし、
言語化説明しづらい「環境コントロール」も余力の考え方で説明つくと思ってるんですよね。
還元力的な側面の話だけじゃなくて。
羽化だけで一杯一杯になる個体いるじゃないですか。
メス羽化できるけどオス羽化できません的な。
健康な個体というか。
…
う〜ん、死ぬほど長くなりそうなのでやめます。
こういうのって説明する側と聞き手に温度差がありそうで嫌で。
求められてないのに何語っちゃってんの的な。
多分ディティールの違いはあれども、
みんな最終的にこの辺を意識した飼育になるんじゃないかなって話でした。
よくヤフオクなどでコツはなんですかって質問を受けるんですけど、
短く上手く説明できないのでどこかでまとめておきたかったんですけどね。
何度で飼育して〜、どんな餌使って〜、何ヶ月で交換して〜とかいう
杓子定規な話じゃないので、
多分安易にそういう質問をする方に求められている返しではないんです。
そこは充分わかっています。
「ん〜、余力っすね」とか言うと意地悪な言い方されてると思われてそうで怖いんですが、
マジで一言で余力なんです。
脱線しながら伝わるように書きましたけどわかる方だけわかってもらえれば。
わかるよ〜わかるよカイジくんって言ってくれる人が数人いればいいんです。
と思ったらライブドアブログに素晴らしい機能を見つけたので最後に書きます。
ーーー
お話戻ってアスタコの話。
■メスの話
オスが85UPするのにメスちっさいですよね〜。
オスの体長だけで並べるのは乱暴ですが、
ファブリース、ウォレス、コルポラアル♀こんなに小さくないですもんね。
VIPにしたところで33〜34mmで羽化してきちゃう。
最近測ってもないけど35mmUPするんだろうか。
メスレコード未登録種ですのでみなさん是非。
---
■かっこいいよねって話
カサゴ並の2頭身を下回る頭のデカさ。(♂77.3mm)
かっこいい。
垂直方向にも複雑に湾曲してくる顎、かっこいい。(♂77.3mm)
内歯のバリエーション、良き。
鬼みたいな眉間、良き。
85UP見てみたいですよね。
野外品見ててもなんか75mmあたりでもう、
「ここから上の形あるんかな」って感じなんですよね。
90mmは知らんですけど85mmの形ってどんなんなんかなぁと。
単純に各部が相似でデカくなるだけなのか、エッグい顎になるのか。
過去のレコード寸評では既に
力を入れて飼育している飼育者も多いとのことですが、まぁ実際そうだと思いますが
もっと飼育者増えたら誰かがボコっと出さないですかねぇ。
ということで飼育継続していきたいと思います。
まず現レコードに追いつくところからなのですが、
ノコギリなんで歯形スタイルだけでも2mm位は稼げると思うんですけど、
82.4mmってめちゃくちゃデカイよなぁ〜。
現レコードって頭ひとつ抜けてるんですよね。
毎年更新されてた勢いも止まってますし。
そしてこのサイズの虫の3mmの差って惜しくもなんともないという残酷な現実。
しかも83mm出さないと更新できない訳で。
ただかっこよさもそうですけど、
飼育していて面白いパズルみたいな種類だと思うんですよね。
ほんとわからないことだらけ。
3年前の自分の飼育記読んでても説教かましたい位なので、
また数年後に読んだら恥ずかしいんだろうな〜、
いや成長という意味ではそうなってて欲しいんだけども。
ということでマレーアスタコイデス、良きですぞ。
最後に自分用 次回改善点とデータ詳細。
先述した理由で初の試みですがプライベート機能使っていきたいと思います。あと先ほどの余力の話の続き。
※今のとこ新規パス配布考えてません。問い合わせご遠慮くださいm(_ _)m
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コメント
コメント一覧 (3)
あんたスピード出しすぎなんよ!
シャンパさん
酸欠にならないように水分量と通気と相談ですが、
固く詰めた方が良いと思います。
投入穴は深くまで掘っていれてあげてください。
緩い詰め方をした個体と比べて
初2齢は成長もゆっくりで遅くなりますが、
そういうものですので大丈夫です。